突発性難聴 耳閉感

最近、突発性難聴の方が来院しています。
そんな中、いろいろと患者さんから勉強させて頂いたことがありましたので、症例とともに紹介していきます。

 女性46才、右高音感音性難聴、耳は完全閉塞、すべての音が頭の中に響く、工事の音が耐えられない。発症から4週間経過。
治療開始3週、7回でほぼ緩解。

 男性59才、右突発性難聴を伴うメニエール症候群、1ヶ月入院、その後来院。右耳聴力ほとんど消失、めまいでまっすぐ歩けない、運転できない。常に吐き気あり。閉塞、共鳴、耳鳴あり。4ヶ月、21回で若干高音性の耳鳴が残るもほぼ緩解。

女性23才、左突発性難聴、耳鳴あり。発症翌日から治療開始。連日4回で軽減、6回で緩解。その後2回ほど耳鳴と閉塞感が出るが、治療ですぐに消失。

女性40才、左突発性難聴、閉塞、共鳴、耳鳴、聴力低下。
発症から1ヶ月、1週間、病院でステロイド治療を受けるが治癒困難と言われ来院。3週間に10回の治療でほぼ症状消失する。

 かなり有名な大学病院でも治療のバリエーションは多くなく、ステロイド点滴or服薬、ビタミン剤、精神安定剤投与がほとんど。その他に星状神経ブロック、高圧酸素タンクもあるが、効果はあまり期待できないようです。

 中には、治ったら奇跡と言われたり、お祈りでも行けばと言われるケースも。
また、他の鍼灸院に行った人では3回で変化なければ諦めるよう言われたとか、ネットの経験者の話でも3回の治療で効果がなければ続けて行っても無駄というようなことが書いてあるらしいです。

実際はどうか?
 突発性難聴は、強いストレスあるいは長期間のストレスから来てることが多いので、外からの刺激に対して非常に敏感になってることが多く、最初からガッツリ治療すると、耳鳴や閉塞感が強くなることがあります。

そういった余計な不安やトラブルを避けるためにも、極めて慎重に施術する必要があります。
 当院では、突発性難聴あるいは耳鳴、めまいの患者さんには最低でも7、8回、できるだけ間隔を開けずに来るようにお伝えしています。

 このバターンで治療をすると、患者さんの体質に沿ってじっくりと取り組むことができるので、大多数の患者さんが快方へ向かいます。ネットなどにあるように3回程度で結果を出すのは難しいのではないかと思います。(自分が下手なだけかも知れませんが)
 ただし、良く言われるとおり、発症から1ヶ月が勝負というのはありますね。この位ならほぼ治ります。
 しかし、ほとんどの症例が、病院で治療してから来ることが多いので、それ以上経ってから来ることの方が多いです。
 しかし諦めることはありません。
 半年、一年あるいはもっと経っていても緩解した例は沢山ありますし、かなり高い確率で快方に向かいます。耳鳴などの症状が少し残るようなこともありますが、軽快しない人のほうが少ないくらいです。

 突発性難聴、耳鳴は合わせれば年に20件以上は扱っています。
 この病気に悩んでいる人は、必ずと言っていいほど肩こりや頭痛、腰痛、アレルギー性鼻炎、花粉症など上半身に随伴症状があるはずです。こういった状態を放っておくと、症状が悪化したり、他の症状が出てきたりする可能性があります。

 突発性難聴、耳鳴や耳閉感、共鳴、頭鳴でお悩みの方は、1度試してみる価値はあると思います。